【WSC】Riviera~約束の地リヴィエラ~【レトロゲーム探訪記】

ゲーム感想ゲーム日誌レトロゲーム探訪記
タイトルRiviera~約束の地リヴィエラ~
ハードワンダースワンカラー(専用)
発売日2002/7/12
ジャンルロールプレイング
発売元バンダイ
開発元スティング
ネタバレレベル:流れはチャプター1まで、一部以降の断片的な画像あり

ゲームについて

今宵はワンダースワンカラーで発売した「Riviera~約束の地リヴィエラ~」について書いていきたいと思います。

サ・ガやFFなどのリメイク作品や原作付きのタイアップゲームが目立ちがちなワンダースワンにおいて、燦然と輝くオリジナルRPGです。
まあ、その後GBAに移植されるのですが…。

GBAに限らず細々と移植が行われていて、PSPやSwitch、Steamやスマホでも遊ぶことができるなど、出自の割に存外遊ぶ手段に恵まれていたりします。

一方で本作と以降の移植作ではキャラクターデザインが異なっていたり、音源が異なっていたりなど、ワンダースワン版でしか味わえない魅力もたくさん!

ジャンル的にはRPGとなっていますが、システムには独自要素が多く、遊び終わった印象としては「無駄を削ぎ落とし、とにかく掛け合いとバトルを楽しむよう設計されたRPG」といった感じ。
とはいえ寄り道ややりこみ要素が無いわけではなく、コンパクトに要素が詰まっているイメージです。

余談ですが、ワンダースワンのパッケージにはいくつか種類があり…末期のソフトは今回のようにスワンクリスタルが記載されたものになってますね。
特にスワンクリスタルでしか遊べないという事もなく、カラー専用パッケージのソフトと内容的な違いはない…はず。

最後に説明書からプロローグとキャラ紹介だけ。

ちなみに登場人物の設定に「12精霊族」とありますが、Wikipediaによると開発中には既に形骸化していた設定らしく、実際プレイしても微塵もその設定を感じることは無かったところを見るとやはり死に設定なのではないかと。

というか他にも地味に終盤で明かされる設定が記載されていたり…全体的に設定資料に載っている設定をそのまま載せるような作り方をしていたのかしら…?

やってみた

タイトル前のオープニングでプロローグが開始!
綺麗な一枚絵と共にそれなりに長尺で解説してくれます。
内容は説明書のものと同じ。

ゲームをはじめからスタートすると、ここでもプロローグが開始!
内容は説明書とオープニングと同じ!!
開始時にオープニングと全く同じものを流すゲームこそあれど、同じ文面を別演出で流すゲームも珍しいのでは?
起動時に対してこちらはかなりあっさりめなので、しっかりテンポに配慮されてるなあと。

Chapter.1 告死天使、降臨――――

やだかっこいい…。
約20年前に秘めた少年心が疼いちゃう…。

ヘヴンズゲートというところから始まるらしいぞ!

このゲームはチャプター毎に複数のエリアで構成されていて、エリア移動するたびにフレーバーテキストの閲覧とセーブが行える仕組み。

例えば今回はチャプター1の最初なので1-1、次は1-2。
チャプター2になると2-1から…という感じですね。

チャプタースタート!
こちらは主人公の同僚のレダ。

そして我らが主人公、エクセル。
2人は告死天使!

プロローグで「禁忌を犯して破滅の告死天使を創造」とか言ってたのでどんなやべーやつらなのかと思ったら意外と理性ありますね。

そうこう言っている内に敵が出現!
こちら本作の大きな特徴ですが、ランダムなエンカウントバトルは存在せず、基本的に全てイベントバトルとなってます。

独自システムが多いですが、掛け合いの中で説明してくれるのである程度進めれば理解できるようになっているのが素晴らしいところ。
ここはバトル用アイテムの中から4つだけ選択して持ち込み、パーティキャラ全員がその4つのアイテムを使用するというチュートリアルです。

ちなみにこの猫のような生物はエクセルの使い魔「ロゼ」。
猫っぽい何かなだけで猫ではないらしい…。

と、いう事でバトル開始前にアイテム選択!

ま、今は2つしかないうえにレダが勝手に1枠使っているので自分の武器を選んで終わりなのですが…本来は武器だけでなく回復などのサポートアイテム合わせて4つなので、それなりに考えなくちゃいけない感じ。

バトルはいわゆるアクティブタイムバトルで進行。
キャラの順番が来て、持ち込んだアイテムを選択するとそれに応じた行動をとる…というもの。

キャラ毎に各アイテムに適性があり、うまく扱えるものと扱えないものがあります。
今回はそれぞれの固有武器しか持ち込んでないので、エクセルならエクセリオンを選べばいい感じに攻撃できるぞ!
どの行動もドットがゴリゴリ動くぞ!エフェクトもカッコいいぞ!

で、アイテムによっては左上のオーバードライブゲージを使用してオーバースキルが発動できるのだ!
強力なものだとカットインが発生して…。

うーん、ド派手!
序盤でこの強さ…この人からはパパスの匂いがするぜ…。

ちなみにオーバースキルは敵も使う事ができるのですが…。
ゲージはこちらから攻撃すると溜まっていき、MAXでなければ時間経過で下がっていくので、あえて攻撃しない行動や空振りしやすい行動をとることで調整したりできます。
この駆け引きが慣れると結構楽しい。

勝利するとかかったターンや使ったスキルに応じて評価が貰える!
評価が高いと探索用のポイントが多くもらえたり、ドロップアイテムが豪華になったり。

評価基準は普通とちょっと違うようで、味方が倒れたりしてもあまり問題なく、トドメを高レベルのオーバースキルで刺すのが重要そう…というのがやってみた印象でした。
慣れればSランク取るのは難しくないっす!

こちらは上司の人。

我々はこの人の命令でリヴィエラに向かっているらしい…。
約束の地なんですよね!(タイトルを見ながら)

と、いう感じでバトルをこなしつつ…フィールドも探索していきます。
本作はフィールドを自由に歩き回る訳ではなく、上下左右いずれかに繋がったマップ(画面)の間を移動するだけ。

Aを押すとモードが切り替わり、画面内の調査ポイントを選んで調べられます。
調べるには基本的にバトルで貰えるTP(トリガーポイント)が必要ですが、シナリオに必須な箇所は無料で調べられる模様。
宝箱を開けるのもTPが必要だったり、TPを支払った割に当たり障りのないコメントで終わったり…とにかくTPのためにバトルで高評価を得るのが大事になってくるゲームです。

この辺りも含め、ゲーム内でシステムの説明がとにかく丁寧…メタ発言上等な潔い姿勢はむしろ好感を覚えますね!
でもこの頃のゲームってみんなこんな感じだった気もする…。
ネットで揶揄されるようになってから一工夫入るようになったんだっけ…?

探索中や会話中、たま~にボタン入力アクションを求められたりも。
特に宝箱は大半にトラップがかけられていると考えていいでしょう…ウィザードリィかな?

ところでタイトル画面にエクストラコンテンツという項目があるのですが…これはストーリーを進めるだけで開放されるものではなく、探索で特定のアイテムを入手すると開くもの。

エクストラコンテンツにはイベントCG集やサウンドモード(サウンドテスト)などがあるので、その辺りはぜひ開きたいところ…。
私はクリアしても2/6項目開きませんでした(小声)

さて、冒険の方は1-8までやってまいりました。
このゲームはだいたい9エリア構成でエリア8が最終エリア、エリア9が隠しエリアです。

なんか来るなって言われてますが…。
上司からの命令ですので…(ズカズカ

美しい背景!
このゲームは全体的にグラフィックのクオリティ高いです。

なんか出た…。

なんか出たのからなんか出た…。

敵のオーバースキル!
結構強いぜ…。
この頃は相手のゲージ調整なんて知らないのだ!

相棒強すぎィ!

端的に言うと、我々は魔界を抑え込むために神罰を実行しようとしているわけですが、神罰を実行するとリヴィエラの住人たちが犠牲になるからやめてね。という話です。

と、ここで我らが主人公エクセル、突然消される!

どうやらどこかに飛ばされたようですが、神界的にはもうロストしたものとして、任務はレダだけで進められるようです。
いと悲し…。

飛ばされた場所は邪悪な心の持ち主絶対殺す空間らしいですが、エクセルはもともと神罰の実行に懐疑的だっただけあり、純粋な心の持ち主という事で…色々託される…!

あ、こんな感じでイベントスチル挟まったりします。キレイ!

といったところでステージ終了。
評価は…初見プレイなのでSじゃないのは仕方なくてェ…次はもっとやれるはずでェ…。

まだチャプター2じゃないよ。
目が覚めたエクセル…目の前には見たことのない人たち…(取扱説明書で見たことあるな…)

そしてお約束の記憶喪失…!
エクセルの運命や如何に!?
この先は真の仲間の加入!リヴィエラを守る旅!更に楽しくなっていくぜ!

感想

王道なシナリオ

本作のシナリオは安心安全の王道シナリオ!(ポロリもあるよ)
どのキャラにも魅力がありますし、敵役は遠慮なくぶっとばせる印象でGOODでした。

ダンジョン内の探索ではパーティのみんなが思い思いに会話を展開してくれるので、みんなで旅してる感が強くて楽しいです。
また、「主人公とその他」ではなくそれぞれの間でも関係性が見られる事がパーティ感を強めてくれているような気がします。

ポロリ(沐浴イベントCG)

盛り上げ上手

盛り上げる場面のイベントBGMは全体的にアップテンポなものが多く、戦闘準備BGMも気持ちを高めてくれるものになっているのが気持ちいいです。
ワンダースワンのピコピコBGMが迫力を高めてくれていて、これはWSC版の魅力の一つだと思います。

また、戦闘突入時やセーブ画面遷移時などのBGM切り替えのウエイトが無い(ように聴こえる)ので、BGMがシームレスに切り替わるような感覚があり、気持ちを切らさず盛り上がれるように思えました。

画面の絵作りもかなりかっこよく仕上がっていて、戦闘演出をはじめ、UIや画面遷移までこだわって作られているのが感じられます。

みんなのカッコいいカットイン

やさしい難易度

このゲームの難易度はそんなに高くないように感じます。

理由としては探索中いつでもできる「練習バトル」の仕様がかなり優しい事が挙げられると思います。
練習バトルの特徴として、以下の点が挙げられます。

  • アイテムの回数が減らない
  • いつでもやめられる上に中断しても勝利扱い
  • ドロップアイテムも貰える

これによって稼ぎたい人は無制限に稼げますし、あえて縛りたい人は縛ることもできるでしょう。
私はできる限りステータスを上げて臨んだので、ほぼ苦戦することはありませんでした。

また、ステータスやアイテムが固定されている裏ボス的なキャラも全く苦戦することなく倒せましたし…稼ぎすぎなど関係なく優しいゲームなのかなと感じます。

また、縦横無尽に動き回れるRPGと違って良くも悪くも採れる選択肢が限られているので、要素の見逃しに気付きやすいのもポイントかもしれません。
…まあその分取り返しのつかない選択肢が滅茶苦茶多いですが…大怪我する選択肢も少ないのでトントンかな?

戦闘が楽しい

「アイテム=スキル」として全てのキャラが共通で同じ武器を使えるわけですが、実際に使った時の効果はキャラによって異なるのが面白いところ。

例えば「魔女のほうき」は特に魔法の心得が無い主人公が使っても振り回すだけ、まさに無用の長物ですが…。

魔法使いが使えばちゃんとした魔法スキルになるのです!
これによって、会話の中ではちょっと抜けているキャラでもスペシャリストとして戦闘になるとしっかり決める、そんな感じがして好きになれます。

「アイテム熟練度≒キャラクターレベル」の利点

本作はキャラクターに対してレベルという概念はなく、キャラ毎に特定のアイテムを何度か使用して習熟するとステータスが上がるシステムになっています。

本作は持てるアイテムが15個までと限られているので不要なアイテムはどんどん捨てられていくのですが、このお陰で「捨てる前に使っておこう」という事でいろんなアイテムを使えるのが良いところ。

また、アイテムはキャラによってサポートスキルだったり攻撃スキルだったり…使ってみないと分からないことも多いので、これによってレベル上げ中にアイテムの見極めもできるのも遊びやすいポイントかなと感じます。

完璧主義者にはつらいゲームかも

要素を満遍なく拾いたい…アイテムを全部集めたい…という完璧主義者な方…。
このゲームに関してはあまり気にしない方が楽しめるかもしれません。

前者に関しては、何気ない選択肢やプレイによって取り返しのつかなくなる要素が多すぎるので、神経質になりすぎるとストレスがマッハだと思います。
攻略と照らし合わせてプレイするのでなければ割り切って何周かやるのを前提にするのが良いのではないかと…。

後者のアイテム集めですが、バトルアイテム枠が15枠しかないのでそもそもアイテムを捨てないというのは無理です。
1点もののイベントアイテムも、ドラマ性のある入手をしたアイテムも、使うか捨てて先に進むほかありません。
ちなみに私はラストエリクサーの類は使えないタイプなので…アイテムを手に入れる度に断腸の思いでアイテムを手放してました。

まとめ

初めこそ独特なシステムに戸惑いましたが、理解すれば思い描くバトルができるようになり、どのアイテムを入れ替えるか・持ち込むかなど、やりごたえのあるゲームができました。
かといってシビアなことは全然ないので、その辺りは自分に合っていた気がします。

一方で何度か述べている通り取り返しのつかない要素も多く、結局回収できなかった要素もあったので、その辺り含めてGBA版でリベンジしたいと思います。
普段あまり2週目までやるタイプではないのですが、システムを理解したうえで初めからやってみたいと思えるゲームでした。
折角なので違いを楽しみならやってみます。

では、GBA版(予定)でお会いしましょう!

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