
タイトル | ドラゴンクエストVI 幻の大地 |
ハード | スーパーファミコン |
発売日 | 1995/12/9 |
ジャンル | ロールプレイング |
発売元 | エニックス |
開発元 | ハートビート |

ネタバレレベル:序盤だけ
ゲームについて
いよいよドラクエも6作目…ここまでビデオゲームの歴史を辿っている気分でまざまざと進化を見せつけられてきましたが…。
リメイクの3はともかく、次の7からはいよいよ3Dポリゴンの時代に突入。
2Dゲームとしての正統進化は本作、次のリメイク3までなのでは…ということで、ドットの世界を噛みしめて楽しんでいきたいと思います。
6といえばなんといっても開発がこれまでのチュンソフトではなく、ハートビートになったという作品でもあります。
ハートビートというのがどんな会社か知らなかったのですが、代表取締役の山名さんがもともとチュンソフトでドラクエの開発にも携わっていたようで、しっかり関連性のある会社だったのですね。
…完全に余談ですが山名さんは後にジニアス・ソノリティを設立。
ポケモンコロシアムやバトレボなどを制作していくことに。私にとってはこっちが非常になじみ深いですね。
と、今作は4から続いてきた天空シリーズの最終作。
3ほどではないにしろ4と5をやってるとニヤリとする要素がそれなりにあるので、お時間に余裕のある方は4からやるのが良いのではないかしら…?
やってみた

ゲームを起動、流れる序曲!
5はタイトルで流れませんでしたからね!
流れたり流れなかったりするから流れるとテンション上がるなぁ~。
タイトルの背景が暗黒じゃないのは初めてかな…初めてですよね?これが新時代かあ。

はい、今回の名前はろっくです。カプコンではないです。
しかし主人公の名前をカタカナにするタイミングを失った感…そろそろ世界観から浮いてくるような…。

始まりましたが何やらちょっと違う雰囲気…。
そしてグラフィックが綺麗…わざわざ焚火を配置して見せつけてきやがる…。

屈強な男も登場!この頭身でも屈強と分かる男!!
ドラクエ6は初プレイなんですが、この人は知ってます。
6で一番有名なのでは?と思ったけどバーバラやらテリーやらが対抗馬…うーむ…。
それはさておき一番好かれてはいそう(クリア後並の感想)

存在しない記憶…

知らん…何それ…怖…

突然知らないキーアイテム(笛)を吹き始める知らない仲間…

飛来する見知らぬドラゴン…
いや、よく考えたらパッケージと同じ構図だから知ってるかも…?

大魔王の居城に乗り込むぜ!!
…いや、知らないことだらけだけど演出凝ってるしBGMも素晴らしいな!

敵が全く出てこない城を行く…
レベルはどんなもんかと思いましたがステータス画面も開けませんな。

何も考えずに来たのか…

案の定手も足も出ず…無策すぎる…
なんか石化させられた上に消滅させられました…しんでしまうとはなさけない…。


どうやら夢だったみたいですね。よかったよかった。
ベッドから落ちて妹に醜態を晒しております。
妹はターニアというらしいですね。

どうやらここは主人公が生まれ育った村のようです。
家の外に出るとゴーストフレア表現…(日光のアレ)を見せつけてきます。
ちなみに開発的にもホントに見せつけたいらしく、この先も自分の家を利用した時に度々見られます。
それこそ割と後半まで。

なんやかんやでふもとの町までお使いイベント発生!
今作はこれまでと比べて非常に牧歌的な始まり方ですな(冒頭から目をそらしつつ)
しかし初戦闘までがシリーズを追うごとに長くなっていくのは世の常…体が闘争を求める…!

と、いうことで初フィールドマップ。
だいぶマップチップ感…というかマス目感が薄れましたな。

すぐに初ダンジョン。
5で初登場した屋外型ダンジョンが初っ端からきましたぜ。
しかも洞窟と行き来する形式だったり、崖から落ちて別ルートから下れたり…最初から自由度と難易度が高い…高くない?

そんなこんなで初戦闘!
…誰だお前!?と言いたいところですがモンスターズ履修済みなので知ってはいます。
でもスライムの代わりに序盤に出てくるとは知らなかった…。

今回の戦闘画面はついに全画面になり、ウィンドウも半透明に!
半透明になると一気にモダンな感じが出ますよね。

参考までに5の画面を。
こちらは裏にフィールドが映ったままなんですよね。
まあ背景の雲がアニメーションしていたり、この頃にしかなかったものもあるのですけどね。

そして、今回は雲は動かないが行動時にモンスターが動く!
…全モンスター動く!!!…魔法と物理で別に動く!!!!
ものすごい工数ですぜこれは…。
やっぱり動くとキャラがイキイキとして見えますね。



なんやかんや頼まれたお使いイベント…街で村の特産品を売る訳ですが、ここで売値交渉の面白イベントなど…今作はとにかくNPCのセリフが豊富。
同じ場所を訪れる機会も多いですし、物語の進み具合でそれなりの頻度で街の様子が変わっていく模様。
それどころか再訪の必要のない場所まで変わっている始末。
ゲーム自体が縦長でなく奥行きを感じられてとても楽しい…スーファミの中に世界があるんや…!

その後すぐに老人を探していると不審な大穴が…
下に世界が見える…3もこの水準で表現したらこんな感じなのかしら…まだリメイクもやってないからなあ。

そして落下…!

落ちた先ではなんか半透明になってるし…住人の皆さんにも認識されない様子。
でもなぜかモンスターには認識されて攻撃される…なんでじゃ!
色々あって元の世界に戻り、お告げの通りに村を出るなどするわけですが…。
特に魔王倒すなどでもなく、果たして何のために旅をしているのか、なんとなくふわっとした感じでしばらくは続いていきます。
正直序盤は私は誰…ここはどこ…とよく分からんな気持ちでプレイしていましたが、中盤からの展開で序盤含めて全て面白さに変換される…そんなゲームでした。
裏ダンジョンについて

5から実装された裏ダンジョン、もちろん今作もあります。
前作ではおまけ程度という印象ですが、今作は裏ボスの撃破自体がIfストーリーのような感じになっていてめちゃくちゃ秀逸だし面白いですね。
そのぶん裏ダンジョンに入ることも倒すこともムズカシイですが…新しい職業システムも相まってキャラクターを育てるのが苦になりにくいのがいいところ。
いや、この職業システムのせいで入るのが難しくなったとも言えますが…(全職業Lv5以上)

20ターン以内に倒すと面白イベントが発生するので、これからプレイする人はぜひ見てみよう…!
ちなみに20ターン以内に倒せた場合はターン数を言ってくれない…負けず嫌いが…!
感想
ストーリーと自由度のバランス

ドラクエ4→5と順調にストーリー偏重なゲームになっていたところですが、今回はちょっと違う。
今作はある程度のストーリーを感じつつ、攻略の自由度は高くなっているように感じます。
気持ちとしては3と4の間くらい?
それでいて大事な部分はしっかりと描写してくれるので、バランスよく仕上がっている印象。
長々としたイベントでなく、プレイヤーが能動的に行った断片的な会話により物語が組みあがる…という感じがとても好きです。
重厚なストーリーを見せつけられるゲームも嫌いじゃないけど!
漫画を読みたいときもあれば小説を読みたいときもあるよね!
その代わり、ヒントの出し方も断片的なので…ちょっとハマる箇所が多そうな。
3に近い自由度と最新の謎解き要素が融合した結果、ハマるときはとてもハマる…!
今回はフィールドが3次元的なのと、一度過ぎた村や町も時間経過によって変化が起こっていたりもして、やれることも多いのですよね。
困惑しながら遊ぶゲーム

物語の冒頭からさっそくそうなのですが、このゲームをプレイしていると「なんでこんなことしてるんだっけ…?」となんとなくふわっとした気持ちで進めるような感覚になります。
でも、そのまま取り残されたような気持ちで遊んでいると、そのうちそれがゲームの主人公も同じ気持ちなのだと気づくのです。
この気持ちは間違ってなかったのか…!という具合で。
わざとらしくなく、自然な形でプレイヤーと主人公の感覚をリンクさせるという点において、かなり良くできた作りだなあって…。
見直された職業・転職システム

3ぶりに転職を伴う職業システムが採用されたわけですが、中身はだいぶ違います。
前回は職業とレベルが紐づいていて、レベルアップで呪文を覚えていくシステム。

一方今作は職業毎に習熟度が設定されており、戦闘回数によって習熟度が上がり呪文や特技を覚えるシステム。
転職してもレベルがリセットされないため職業のつまみ食いもしやすくなりました。

戦闘回数をこなすといっても何でもいいわけではなく、エリア毎に設定されたレベルを超えると習熟度が上がらなくなってしまいます。
つまるところ雑魚狩りばかりしていては効果が無いというところですが。
今までもエリアレベル自体は存在していて「逃げる」などに影響してきたわけですが、ゲーム中で特に言及がある訳ではないので、戦っていたらいつの間にかレベルを超えて無駄になっていた…なんてことも。
ま、過度な稼ぎをしたいやつは調べてやれという感じですかね?
しかし今はともかく当時は…攻略本ってどこまで書いてたのかしら…?

しかし本作で登場した特技というシステム…。
魔法と同じように職業によって覚えられる技ですが、これがかなり強い!
しかも大半はMP無しで使えるという事で、だいぶ魔法の立場が弱まってますね。。。
魔法使うの好きなので強くしてほしいぜ…。
特技自体は育成や個性に幅が広がるのでとてもよいですが!正拳突き最高!

あとこれはどうでもいいんですけど、みんながいろんな職業に就けるようになったおかげで主に遊び人の挙動が…おもしろすぎて大変よろしいと思います。
キャラ固有の遊びとかもあるみたいですし、どこに力入れとんじゃい!すばらしい!
5から超強化されたグラフィック

フィールドは5で上がった頭身が若干さらに上がり、1・2で実装された光のようなエフェクトがさらに綺麗になって帰ってきた!
更にマス目丸出しだったこれまでと違い、それを感じさせない自然な地形にリニューアル!
アイコン的なドラクエ「らしさ」という話をしてしまえば今までの方がそうなのでしょうが、それを打ち破ったことで新しい時代を強く感じられますねえ。

戦闘画面はウィンドウではなく全画面に広がり、コマンドウィンドウも半透明になりモダンな感じに。
近年に至るまでこの黒背景のウィンドウを絵的なドラクエらしさとして扱ってますよね。(あとは鳥山感…)

そしてモンスターが動く!すごい!!!(何度も言う)
どこまで自動でどこまで操作させるのか
表現が広がると進行がイベント都合になったりするもので、ワープさせられたり自動で進んだり…。
それが悪い事とは言いませんし、映像が厚くなった現代のゲームとしてあまり適していないのも分かります。

しかし本作は一度イベントを起動させてからプレイヤーにわざわざ回り込ませたりなど、あえて操作を行わせる場面が多く、このあたりの「どこまでプレイヤーに能動的にさせるか」に関しては、ゲーム的な体験を大事にしてるなあと感じました。
やっぱり眺めるだけと手を動かすのとでは感情移入度が違いますからね。
それがめんどくさいというのも分かりますが…手間をかけさせるゲームも良いものだと思います!適材適所!!
そもそも特定の状態でプレイヤーが自由に歩けるようにする手間が…バグの元だし、そこでしか使わない会話だらけだし…。
何が言いたいかというとそれだけ丁寧なゲームという事です。
操作を奪わずに自分で歩かせ、その間にもNPCのセリフが細かく用意されている…この辺りの丁寧さとゲームらしさはやはりドラクエの魅力だなあと…シリーズを通り始めたのは最近の若輩者ですが、思うわけです。
まとめ
色々語ってきましたが、序盤中盤終盤クリア後と、要素がとてもうまく絡み合ったゲームと感じました。そもそも幻の大地という存在がとても使いやすいのだ…という気もします。
映像的なインパクトもさることながら、細かい演出の使い方などがプレイヤーの心に訴えかけてくるようなものが多く、非常に感情動かされながら遊べました。
システムもかなり遊びやすくなっており遊びやすいのですが、
一方でヒントの少なさやマップの作りによる複雑さがかなり難易度を高めている印象です。
まあ裏を返せば自由度が高いという事でもありますがね。
会話も多いので様々なタイミングで様々な場所を巡って楽しめる、
一本道ではなく樹木のような楽しいゲームでした!
要素もとても多いのでこんな記事では語り切れねえ…。
HD-2DのドラクエIIIが発売する前にSFCのドラクエIIIを終わらせるつもりだったのですが、全然間に合っていないという。
でも、リメイクは原作を遊んでから違いを楽しみたい…!
間に合ってないモノは仕方ないので、こうなってしまってはゆっくりやりますよ!
I・IIはSFC版プレイ済みなので、SFC版IIIを終えればHD-2D版I・IIまで遊べる…という算段でやっていこうと思っております。
ではまた!
