【SFC】ドラゴンクエストI・II【レトロゲーム探訪記】

ゲーム感想ゲーム日誌レトロゲーム探訪記
タイトルドラゴンクエストI・II
ハードスーパーファミコン
発売日1993/12/18
ジャンルロールプレイング
発売元エニックス
開発元チュンソフト
ネタバレレベル:特に配慮無し、一部IIIのネタバレあり

ゲームについて

ドラクエ初のリメイク作品、「ドラゴンクエストI・II」でございます。
ファミコンで発売したドラクエI・IIをフルリメイク、V相当のグラフィックとシステムで楽しめるのが魅力。

ファミコン版ドラクエ1はこちら
ファミコン版ドラクエ2はこちら

ファミコンからスーパーファミコンって正当進化なので、リメイクもオリジナルのプレイ感を損なわずにされることが多くて好きなんですよね。
マリオコレクションとか。
これ以降になると3Dが導入されたりするので…良くも悪くもちょっと印象が変わりますね。

それぞれのお話はこちら。

…きみ今作のパッケージとなんか違くない?
しかし改めてドラクエってIIIまでとそれ以降で作風がだいぶ違いますねえ。

やってみた

ドラゴンクエストI

まずはドラクエIから!
昔はカニ歩きだし、階段もコマンド選択しないと移動できないし…。
私にとっては数か月前の話ですが!

タイトル画面でIを選択して、ゲーム開始!
I・IIのタイトル画面で序曲の冒頭が流れ、それぞれの作品タイトルで続きが流れるというお洒落な感じ。かっこよ。

名前はいつも通り。
…同じにした方が進化を感じられるかなって…。

玉座の間もかなりそれらしいですね!
お恥ずかしながらオリジナルを遊んだときは本当に地下室の倉庫か何かで王様と喋ってると思ってたんですよ。

玉座は言わずもがな…宝箱が散乱してるのが悪いのかな?
あとは範囲外のチップがブロックなのも地下感が増す原因なんでしょうね!
今となっては進化を感じるエッセンスになる訳ですが。

基本的にインターフェースはVのものが元になってるみたいですが「まんたん」や回復後のステータス表示が無くなっていたり、同じでないものもあります。
フィールドで回復した際に最大値が表示されないので、HPが最大まで回復したかどうかが地味に分かり辛いですね。(特にパーティ制のII)

大きなドアが開く際もIVから印象的だった「ゴゴゴ…」というアニメーションではなく「ピロリ」と一瞬で開くものだったり。

ストーリーや会話の流れは基本的にオリジナルのものを踏襲しているぽいので、大枠の雰囲気は変わらず楽しめます。
容量がカツカツだったオリジナルと比べて会話やアクションが増えている住人がいたりして新鮮。
女の子に話しかけると町の中だけ一緒についてきてくれたり。
ついでにおたのしみもできちゃったり。

テキスト表現も「っ」が語尾についているなどVによく見られた口調が見られるのが印象的。
影の表現などはVより進化してますねえ。

キャラのグラフィックは初代と同じように正方形に収まる形なので、長方形だったVと大きく印象が異なるところですね。

戦闘の演出ももちろん進化!
打撃の印象はちょっとVと違うような。(なんか軽い?)
背景もちょっとリアル寄りになっていますね。

しかし今となっては1vs1のみの戦闘は新鮮…。
改めてプレイするといかに初代の戦闘がシンプルだったかが分かりますね…レベルを上げて物理で殴る。

もちろんI・II共に復活の呪文は廃止、冒険の書にてセーブを行える安心の仕様に。
冒険の書の方が安全じゃないという説もありますが。
しかしラダトームのお城でしか記録できないのは相変わらず。

はっはっは。
復活の呪文から脱却したおかげで、宝箱からまともなアイテムが手に入るケースが多くなったので、探索はだいぶ楽しくなりましたね。
ちからのたねなどのドーピングアイテムが追加されていますが、使うのが勇者だけなので悩まずガンガン使えますね。やったあ。

グラフィックやインターフェースがV準拠になっているだけで、基本的なアイテムや呪文の仕様はオリジナルと同じ。
カギももちろん1回開けるのに1つ消費するタイプ。
ルーラも強制的にラダトームに飛ばされちゃいますぞ。

地味なとこだとオリジナルではかなり得体が知れない見た目だったかげのきしが、ちょっと暗いだけになっているのが地味に残念。まあ本当に地味なんですが。

オリジナルでは王女を助けないエンディング見たさに、王女の愛の効果を知らずに自力で歩数を数えてロトの印を探すという愚行を犯しましたが、今回は普通に救助しますとも…。
聞くところによると今作では王女を連れて竜王と戦うと一言貰えるとか貰えないとか。

全体的に遊びやすくなってるし、楽しい!
進化は確実に感じつつ、でもちょっとした不便を残しながら、そしてオリジナルより劣化しているところはほとんどない…。
「あ~こんなんだったよね懐かしいな~」と当時に思いを馳せながら楽しめる…こういうのが理想的なリメイクかもしれませんね。

ドラゴンクエストII

そして続けてドラクエII!
オリジナルは極悪難易度に怯えながらプレイしていましたが…。

久し振りだね、つうくん。
パーティメンバーであるサマルトリアの王子とムーンブルクの王女は名前の候補が変わっているようで、同じ名前にはなりませんでした…ので裏技で変更。
前作と同じく隠しコマンドで名前の変更ができ、冒険の書を選択する際に「←+START+(X or L or R)」でサマルトリアの王子、「→+START+(X or L or R)」でムーンブルクの王女の名前が変更できます。

こちらはとてもしっかりとしたプロローグが追加されており、ムーンブルクが如何にして滅亡したかが説明されます。
Iの後にプレイする人が多いと思うの後日譚として非常に入りやすいですね。

Iと違ってパーティメンバーがいるので、非常に現代的な遊び心地。
名前はそのままだとすけさんとマリア…何とも言えねえ…。
とりあえずマリアはVの人と被ってるんじゃい!…いや、まあ本来はこっちの方が先なのだけど…。

再三申し上げている通り凶悪な難易度でお馴染みのIIですが、リメイクに際してパラメータに大幅な調整が施されているようで、体感としてもかなり死ににくくなっているような気がします(死なないとは言っていない)
また、敵のパラメータだけではなく習得呪文も調整がされており、ムーンブルクの王女がザオリクを覚えるようになり、こちらも遊びやすくなる要因になっています。

呪文エフェクトはVよりだいぶ進化しているような…かっこいいぜ…!

さすがにIと違って世界が広すぎるので、ゲーム中でも地図が入手できるのがありがたいところ。
ファミコン版は説明書とにらめっこしていたので…でもそれはそれで楽しかったかな…。

調整はされてもちょっとピリつくようなスリルは完全に失われたわけではなく、きちんと適当な難易度になってるような印象。
もともと調整をミスっていたことが語られているロンダルキアへの洞窟は、相変わらず長いしモンスターもそれなりの強さ(弱くはなっている)、だけど落とし穴など理不尽なギミックは緩和されていたりなど、ナイスなマイルド調整。
今作は0.5マス単位で動けるので、2つのマスにかかっている間は落とし穴に落ちないのはちょっとギミック殺しな感じがしますが…。

スマホ版などでは命の紋章の場所が変わっているらしいですが、ロンダルキアへの洞窟のあの地下に置いてあるという事に趣を感じているので、SFC版の調整が好みですね。
もっと言えば、地下のエンカウント率が下がっているSFC版よりも、屍に群がられながらなんとか回収するというオリジナルの雰囲気の方がもっと好き。

進化した点は数多くあるものの、一番変わっていると感じたのはエンディング。
シドー撃破後に平和になった世界をこれ見よがしに英雄として練り歩くことができるわけですが…。

各地のNPCのセリフがここで大量に追加。
イベントキャラにはほぼユニークな会話が存在し、キャラによっては後日譚的な会話が聞けたりなど。
これがめちゃくちゃ楽しく、思わず全ての町を巡ってしまいましたねえ!

感想

ゲームバランスの再調整

IIは開発が調整不足を白状するなど、ゲームバランスに問題のあるゲームだったわけですが…今回はしっかり再調整が行われ、明らかな理不尽さはなくなっているようなイメージ。

後述のレベル稼ぎの改善の件もあり、レベル上げによる虚無的なプレイ時間が水増しされていくという事も少なく、そういう意味では人を選ぶゲームではなくなったという印象です。

あくまでオリジナルの仕様を踏襲したリメイク

再三申し上げている通り、呪文やアイテムの仕様はオリジナル準拠。
ルーラは場所指定できないし、ギラも単体攻撃です。

遊びにくさはあるものの、おかげでオリジナルの雰囲気やプレイ感を著しく壊すことなく、「少し遊びやすくなったドラゴンクエストI・II」を守っているみたい。

まあ、不便なのはもう十分味わったので最新のリメイクではルーラはどこでも飛ばさせてほしいし、セーブもどこでもさせて欲しい(正直)
逆に言えばこの本作によるリメイクで「遊びやすいI・II」は完成されているのではないかと思います…!

ドラクエIIIを経験したうえでのI・II

プレイヤーがI・IIの前日譚であるIIIを遊んでいるという想定があるのはもちろんのこと、開発陣もIIIの開発を経たうえでリメイクしているという事で、IIIを意識したイベントや会話が一部追加されています。

オリジナルからあった伏線を見ても感慨深くなりますし、追加された会話ではより直接的な繋がりを見せつけられるので、IIIの冒険を思い出して胸が熱くなったり。

しっかり機能するメタル狩り

オリジナルでは経験値が激シブだったメタルスライム、強すぎて狩りどころではなかったはぐれメタルが最新の仕様に合わせて帰ってきた!
きっかりそれぞれ約1000と10000経験値貰えるので、レベリングが非常に楽になった印象です。
特にIIの方はドロップアイテム目当てで狩ってたらレベルが上がりすぎちゃったり。
まあ緊張感が欲しい人は制限すればいいのかな…?

まとめ

初のリメイクという事で、開発側もオリジナルでやりたかったけどやれなかった…な事が多数実現されている作品。
余計なものは追加されず、作品の雰囲気を必要なものは削らないなど、かなり理想的なリメイクに感じました。

ドラクエを遊んでいくと決めた時、順番は発売順にしようと決めてここまで来ているわけですが、ロト3部作を振り返っても改めてその選択は間違っていなかったなあと思わされます。

初代から開発として関わってきたチュンソフトによる本編作品はこれで最後だと認識しているので、VIからはちょっと雰囲気が変わるのかなあとちょっと寂しさを覚えるのと同時に、チュンソフト時代の作品を遊び尽くせたことに非常に満足感を得ております。RPGの歴史だね。

一応VIの開発を担当したハートビートはチュンソフトの系譜みたいですが。

まだまだ遊んでいないドラクエシリーズは残っているので、そちらも引き続き楽しんでいけたらよいですね!
ではでは~…。

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