タイトル | ドラゴンクエストV 天空の花嫁 |
ハード | スーパーファミコン |
発売日 | 1992/9/27 |
ジャンル | ロールプレイング |
発売元 | エニックス |
開発元 | チュンソフト |
ネタバレレベル:ボカしたうえで中盤までの展開あり
ゲームについて
ドラクエもいよいよ5作目…ドラゴンクエストVをプレイしてみましたよ。
前作は…こちら。
いよいよ時代はスーパーファミコン!
といっても前作がファミコン末期なので、発売しばらく経った頃ですね。
ドラクエの人気ランキングではとりあえず上位…というかこのVが1位になっていることが多いイメージ。
かの有名な勇者ヨシヒコも、本作の主人公が見た目のモチーフになってますしね!
しかし主人公の装いはシンプルなローブに杖…どこか勇者の王道を外している感じですねえ…なんででしょうねえ…。
このゲームは私の実家にもともと存在したので、物心があるか無いか…という頃に一度プレイしたことがありますが…。
当時は引くという事を知らず、一番最初の洞窟で詰んでやめたという記憶だけ残ってますね!
とはいえ世間的に有名すぎる作品ですし、親子…とか嫁がどうの…だとかはちょっと知ってたり。
そもそもパッケージである程度分かるんじゃい!
やってみた
さて、ここまでのドラクエシリーズ主人公の名前は「わん」「つう」「さん」「よん」と、思考を放棄した名前を付けてきましたが…。
思考なんてないのだ。今回の名前は「ごう」だ!
すごく名前らしい名前だぁ…。
今回からカタカナが使えるようになりましたが…全作までの流れでひらがなこそ主人公の名前…という人、当時のドラクエファンでもいたのでは?
ゲーム開始…さすがスーパーなファミコン…きれいだあ。
これくらいになるとレトロゲーム愛好家でなくても十分遊べるんじゃないかなあという感覚になってきますね。
ちなみに初の自分用据え置きゲームがゲームキューブで、目が肥えていた当時の私は「スーファミのクセにファミコンみたいな絵だな!」と思ってました。
物を知らぬ子供よ…。
確かに派手さはないかもしれませんが、ドラクエらしさを壊さずに正統進化させた…という事らしいですよ?
危うく「トンヌラ」になりかけましたが、母のおかげで「ごう」になりました。
キテレツ大百科のようなフェードアウトからの…。
(アイリスアウトというらしい)
ここでタイトル!粋な真似をなさいますこと。
雲海の奥に城…という構図は前作を彷彿とさせますね。
IV・V・VIは「天空シリーズ」として世界観を共有しているとかなんとか?
一方、ドラクエIIIよろしく起動シーケンスにそれらしいタイトル画面は全く挟まらないので、これはこれで寂しいですが。
改めて物語は船の上からスタート。
先ほどのお城はただの夢だったみたいです。そっかあ(素直)
これでも初代ドラクエの玉座の間より立派だと思いますが!
というか地味に漢字まで使われるようになったんですね。すごいなあ。
さらに今作の進化ポイントとして「便利ボタン」というものがあり、X/L/Rのどれかで「はなす」「しらべる」「とびら」を自動で使い分けてくれる機能が搭載!
これで勇者行為が捗るというもの…。
やはりハードが変わったということで、演出一つ一つに進化を感じますなあ。
ドラクエIVの船もすごかったけどね。
上陸→初戦闘!
背景が付き、さらにアニメーションまでしております。
モンスターの並びも、上下で重なるようになったり…バリエーションが増えてますね。
大人の知らないところで子供は大冒険してるんやなって…。
マイ・フェイバリットモンスターのおおきづちも初登場!かわいいねえ…。
何かと議論を呼びがちな女の子も登場。
一緒に冒険してくれます。
知らないうちに子供の服がかわのよろいに変わっていて、父は何を思うのか。
少年時代は大人に隠れて大冒険している感じがとっても好きですね。
戦闘画面に関してもう少し。
攻撃アニメーションが強化され、メラならきちんと火球が飛ぶように。
それぞれ属性が分かりやすくなるし、何より魔法を使いたくなる…。
最上級魔法は演出長いですが、カッコいいのでまあよし!時代にはそぐわないのでしょうが…。
そして本作の特徴は何といっても物語自体が主人公の半生を描くもの。
随所にこの先意味のある行動となるような伏線が張り巡らされています。
攻略のカギになっていたり、少年時代に思いを馳せノスタルジックな気分になったり…時にはカタルシスを得たりなど、作品全体で時の流れを感じられるのが魅力の一つ。
…ネタバレジャナイヨ。パッケージ裏にちゃんと書いてあるからね…。
物語はいくつかの場面で節目を迎え、時代が移り変わります。
時代が変われば町も変わる…NPCも歳をとり、生活が変わっているのが分かります。
大人になれば世界も広がる!
競馬…競スラに興じたりなど、ミニゲームも大幅に強化されてたり。
そして今作の目玉要素の一つ、モンスターが仲間になる!
有名な「なかまに なりたそうに こちらをみている!」というフレーズはここから始まったようです。
これははぐれメタルが1回目で仲間になった自慢の画像。
不正はしてないよ。ぷるぷる、ぼくわるいプレイヤーじゃないよ。目を疑ったよ。普段は屑運だよ。
仲間モンスターといえば前作のホイミンが記憶に新しい(1990年発売)ですが、今回は戦闘後に一定確率で倒したモンスターが起き上がり、仲間になってくれるというもの。
全てのモンスターが仲間になる訳ではないですが、SFC版の本作では42種類が仲間になるとの事。
それぞれ耐性も特技も、装備できる武具もそれぞれ個性があり…更に固有の名前までついているという優遇っぷり。
もちろんフィールドグラフィックもあり。
パーティ編成が3人までなのが悔やまれるバリエーションです。
中盤になると、人生の岐路が…。
かつてこのゲームを途中で放り投げた私でも知っている、後世まで続く議論を巻き起こしたイベントでございますね。
そして物語はさらなる展開へ…主人公の勇気が世界を救うと信じて…!
以下そこそこのストーリー展開あり
ここまでもここからも、表に出ている領域ではほぼ序盤以外のストーリー展開が直接的に分かるものは排除してきましたが…このゲームはそれで語れることが少なすぎる…。
…という事でストーリー展開に触れながらの感想も少しばかり。
ネタバレ事故防止おばけキャンドル。
…いいかな。
ゲーム進行をそれぞれ大きく分けて、3つの時代を冒険することになる訳ですが…切り替えがとてもうまいですよね。
例えばゲームの主人公がよく記憶喪失になっているように、主人公とプレイヤーの経験に乖離が生まれないようにしなければなりませんが…。
数年に及ぶ時間経過はどうしても時間をスキップしなければ難しい…。
けどその間に主人公はきちんと人生を過ごさせなければならないわけです。
少年期から青年期の間で十数年の時が流れていますが、きっと主人公にとっては同じような日々の繰り返し…セリフから見ても何度か脱走の相談をしていたりしていたようですが、プレイヤーはその期間を味わおうとはなかなか思わないし、外からのインプットが無いのだから情報はアップデートされないですし!
2回目の空白期間にしても、これ以上は語ることもないですし、主人公とプレイヤーは同じように浦島太郎状態を存分に味わうことができますね…。
ついでに主人公とヒロインをオッサン化させる事なく子供と共存させることができる…やはり天才か…。
…といったように感情移入が大切なこのゲームだからこそ…な組み立て方に感心したりしていたわけです。
あとは随所にデジャブというか…世代が一回りした演出が多くて…。
やりすぎなくらい「これ見たことあるな…」という展開をぶち込んでプレイヤーの感情を弄んできてくれちゃいます。
涙出ちゃう~~。
ちなみに…。
ご丁寧に撃破ターン数を数えてくれる隠しボスの私のターン数ですが…。
…クソザコ記録でした!!
感想
進化したグラフィックと演出
さすがスーパーなファミコン、スーパーファミコンだけあり、特にアニメーションと演出面でファミコンとは比較にならない進化を感じることができます。
グラフィックの粗さからよくある「何が起こっているか雰囲気しか分からねえ…」というのがほぼなく、何が起こっているかは分かる…更に丁度良く想像力を掻き立てさせる程度には細かくない…というドットゲーの良さが存分に味わえます。
たぶんこのゲームがダメな人にドットのゲームは合わないんじゃないかしら…というくらい。
演出過剰なゲームとは違う…いい塩梅にロールプレイを楽しめるこの時代のゲームも良いものですよね。
あとはやはり先述の通り呪文アニメーションがハデハデ。
物語後半に進むにつれ、どんどんカッコいい魔法が増えていくので非常に盛り上がりますね。
洞窟内だとSEが反響している感じになったり(BGMもちょっと違うらしい?)…「あれ、ちょっと反響してない?」って気づいたときはちょっと感動を覚えましたね。
この時代なので技術に…というわけではありませんが、そこまで気を遣えるのか~という部分に。
あとは敵の行動も「どうやって攻撃したか」がバリエーションさらに豊かに。
テキストも存分に使えるようになった恩恵がここで出ていてステキ。
面白テキストも増えるので、存分に堀井節が味わえますぞ。
世代を越えるストーリー
作中で時間が流れるというコンセプトは前作でもありましたが、今作は主人公という同一人物の目線で少年・青年時代を過ごします。
これによってプレイヤー自身の思い出や記憶を呼び起こすような演出が多くちりばめられており、結果的に前作のそれとは全く違うコンセプトになってます。
ストーリーもプレイヤーの感情に訴えかけてくるものや、判断を委ねてくるものが多く、主人公=自分自身という構図がプレイしながら定着していく気がしますね。
そして更にのめり込ませる…うまい作り方をしてるんでしょうな。
比較的やさしい難易度
2を頂点として難易度がだんだんやさしくなっているドラクエシリーズですが、本作は更にやさしくなっています。
歯ごたえが無いわけではないですが、強力な耐性や特技のある仲間モンスターや、有用なアイテムなど…そして何より適切なレベルデザインにより、レベル上げをしないと全く進めないという事はなくなったように思えます。
ファミコン時代の難易度を好む訓練された猛者な方々には物足りないかも…ですが私のようなゆとりゲーマーには程よい難易度ではないかな~と。
そもそもドロップアイテムの確率が現実的になっていたり、モンスターを仲間にするために何回も戦っていたりなど…意識しなくてもレベル上げになっているというのが素晴らしい気がしますが。
せっかちプレイだとキツイかもしれないですね?
初代のレベル上げとか虚無でしたからね…。
まとめ
ということでドラクエV…シリーズ最高傑作に名を挙げる人が多い通り、素晴らしいゲームでしたねえ。
ストーリー展開もあり、そのうち2週目を遊びたいと感じさせてくれるゲームでした。
…PS2のリメイク版があるので、やるならそっちをやってみたいかな?
事ある毎にスクショを取っていた結果…事がありすぎて1000枚以上になってしまった…!
人生の選択や仲間モンスター…とにかく物語を楽しみながらもプレイヤーの色を出せる…プレイの仕方によって攻略が変わる…と、それぞれ自分だけのストーリーを描けるのが魅力的。
あなただけの物語…ユア…ストーリー…(実際どんなものだったんだろう)
シリーズとして次のナンバリングは当然VIになる訳ですが…その前にI・IIがやってみたいなあ…とか考えてたりそうでもなかったり。
ではではではでは。
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