タイトル | リップルアイランド |
ハード | ファミリーコンピュータ |
発売日 | 1988/1/23 |
ジャンル | アドベンチャー |
発売元 | サンソフト |
開発元 | 東海エンジニアリング |
ネタバレレベル:エリア1まで。その後は重要でない若干の画像のみ。
ゲームについて
サンソフト発売、パッケージからも牧歌的な雰囲気が漂うアニメーションアドベンチャーゲーム「リップルアイランド」をやってみました。
可愛らしい雰囲気に惹かれて購入して以来楽しみに寝かせていました(おい
ストーリーは一国の姫が悪の親玉に攫われ、王からのおふれを見た主人公が助けに行く、という割とスタンダードな導入。
主人公が賞金目当てで野心家なのがちょっと珍しいくらいですかね。
姫を救えば結婚まで約束されるという話ですが…。
パッケージからも分かる通りこのゲームには姫のほかにもヒロインが存在するので…さあどうなるのでしょうね?
やってみた
ゲームを開始すると、幕を開く演出からタイトル画面が。
雰囲気めっちゃいいですねえ。
放置してるとプロローグが見られます。
アニメーションアドベンチャーゲームを名乗るだけあって、イラストがとっても見やすくていい感じ。
説明書と流れは同じですが表現とかがちょっと違いますね。
そしてゲームスタートと共に草原に放り出される…!
このゲームはエリア制になっていて、エリアを動き回ってイベントをこなしていくとゴールに辿り着き、次のエリアに進めるという仕立て。
画面中央に並んでいるのがコマンドで、これらを選択して画面上でアクションを行います。
ゲームを再開するためのパスワードはどこでも発行することができるので、要するに実質どこでもセーブができるという事…大変親切ですね。
フォントがデカいので某国民的RPGよりメモの間違いは少なく済みそう…。
入力はAで五十音進む、Bで戻るなのでカーソル式より面倒ですが。
そのほか、イドウとハナス以外は画面にカーソルが出て、対象を指し示すことで反応が変わるという仕立てになってますね。
イドウを選択すると前後左右、マップが続いている方向に進むことができます。
矢印があってもイベントをこなさないと進めない方向があったり、矢印が増えたりなどして進行する感じですね!
マップを移動すると何やら分かりやすく変化が起こるものもあれば…。
さっぱり風景が変わらなくて、自分がどこにいるのかすら分からなくなったり…。
感覚的には3Dダンジョンゲームに似てる感覚ですね。
マップ移動矢印の方向は基本的に北を基準にしていますし、無限ループも無いのでにっちもさっちもいかない…という事にはなりにくいかもですが。
ということで、やはりマッピングをしていくのが一番。
今回はExcelでマッピングをしながらプレイしてみました。
マッピング(エリア1のネタバレあり)
1エリアあたりのマップもそんなに広くはないので、マッピングもそんなに苦じゃないですね!
自分でマップを描くのは冒険している感じがして好きですねえ!
マップが完成すると何とも言えない達成感に包まれます。(世界樹シリーズファン)
序盤は主人公であるカイルの一人旅。
基本的にクソ田舎なのですが、多少の集落はあるのでそこで人々の話を聞いてお役に立ったりしましょう。
そして…。
第2の主人公にしてヒロイン、キャル登場!
2人で旅をしていくことになります。
ここからはカイル(プレイヤー)の行動に対してキャルがコメントしてくれるので、カイルは空気になる…というかプレイヤーと一体化する形…ですかね…。
説明書によるキャラクター説明の通り、キャルは動物と話せるので、動物に解決案を仰いで進むことができるようになります。しかしカイルもアライグマとコミュニケーションとってたような…まあいいか…。
カイル一人の時は話しかけても逃げるばかりだった動物たちが非常に役に立つ情報を…!
やっぱり女の子が良いんだ…!
コマ数は多くないですが、イベント中はたまに動いてくれます。
アニメーションもかわいいものが多くて見てて楽しい!です!
終盤はアニメーションもかなり気合が入ってくるので…ぜひ確かめてみよう…!
お城に辿り着くとエリア1は終了。
プロローグ的な内容で、エリア2から本格的な冒険が始まります!
ちなみに今後はほぼ話し相手は動物だし、人間はたまにいてもあんま役に立たないです。
そのあたりもほんわかした作風作りの一助になっている気がしますね。すき。
感想
全体的にほのぼのとした作風
全体的に童話のようなやさしい雰囲気を纏ってます。
冒険の舞台は街などではなく、基本的に自然の中。
人間はほぼカイルとキャルだけという状態で、2人の冒険というところにフォーカスが当たっているように感じます。
古き良きボーイミーツガールを感じて非常に大好物でした。
カイルも一獲千金の野心を秘めている割には一般人過ぎるので戦闘などはほぼ無く、血なまぐさいシーンも無いので安心です。
全体通してシリアスになりすぎない感じは「カエルの為に鐘は鳴る」を彷彿とさせます。
道中のキャラクターも可愛らしいものが多く、ちょっと生意気なキャラクターも角が立たない雰囲気を作り出しています。
会話テキストも非常にセンスが光り、やり取りによってストレスを感じることはほぼありませんでした。たまに出る人間はだいたい偏屈だけど。
特に真エンディングのやりとりは…素晴らしい台詞回しだあ…と思いました。
分かりやすいインターフェース
コマンド式のアドベンチャーゲームというと、取れる行動が多すぎて進め方がよく分からない…というイメージがありますが、全体的にビジュアルが充実しているので比較的わかりやすい…というか取っつきやすい作りだと感じました。
アイテムを渡したいときはアイテムを選択してカーソルでそのキャラクターを選択すればいいし、背景で気になるところがあれば調べてみれば何かが起こるかも…。
変化が起こったところはもちろん画面上で表現されるので、何が起こったかもわかりやすいです。
まあ、トル/オス/ヒクはどれが良いのか分からない場合もありましたが…違うものを選択しても特に取り返しのつかないことはないので全部試せばいいかな…と思います。
一筋縄ではない謎解き
先に進むためには謎解きが必要になってくるわけですが、「これでいけるやろ!」と思ってももうひと段階必要になったり、簡単にすべてが解決するような作りにはなっていないです。
時には総当たりしないと分からないような行動も求められるので、サクサク進めたいというよりはじっくり反応を楽しみながら進められる人向けかも。
そのぶん解決した時の達成感はひとしおなわけですが…!
幸い様々な行動をとっても取り返しがつかなくなる事はないので、何回でも試行錯誤することができるのがありがたいところ。
とりあえずアイテムを使ってみたり、調べてみたりなど、気軽に進められます。
ゲームオーバーもほぼ無いので安心ですぞ。
マルチエンディング
ヒロインのキャルと、結婚が約束されている姫が存在することから察する通り、複数のエンディングが用意されています。
ただし真エンディング的なものは存在しており、そのエンディングだけスタッフロールが流れます。
真エンドに辿り着く条件はプレイヤーが察する通りなので、難しくはないハズ…。
幸いパスワード式なので、エリア毎にパスワードをとっておくのがおススメです。
謎解きさえ分かっていれば全体のボリュームはそこまででもないので、エンディングを見て回るのも気軽かな~と。
先述の通り真エンドの読後感は最高でした。
まとめ
購入時に期待していた通り、ほんわかとした童話的な世界観なうえに、思ったより遊びやすいゲームで驚きました。
遊びやすいというのはマッピングありきなので、マッピングしないとだいぶプレイ感は変わると思いますが…。
ビジュアル面が特に頑張っており、飽きることなくゲームを進める事が出来ましたね。
長すぎないのでダレないし。
少し前なら3DSのバーチャルコンソールが遊びやすかったのですが…今遊ぶのであればプロジェクトEGGでのプレイや、Switchなどで配信されているサンソフトのカップリング移植作品「SUNSOFT is Back! レトロゲームセレクション」がおススメになるのかしら?
じっくりと物語を読み進めるように謎を解いて遊んでほしい…そんな作品でした。
超有名タイトル以外で良作に出会えると非常に満たされた気分になりますね…。
ありがとうサンソフト。
またお会いしましょう…。
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