タイトル | 逆転裁判 |
ハード | ゲームボーイアドバンス |
発売日 | 2001/10/12 |
ジャンル | 法廷バトル |
発売元 | カプコン |
開発元 | カプコン |
ネタバレレベル:第1話と断片的な画像のみ
ゲームについて
今回は逆転裁判シリーズの第一作、「逆転裁判」をやってみました。
続編の中には逆転検事などもあるので、逆転シリーズと呼ばれることもあるみたいですね?
主人公となる新米弁護士の成歩堂龍一を中心とした物語を描く法廷バトルゲームです。
ジャンル的には法廷バトル…と銘打たれていますが、分かりやすく言えばアドベンチャーゲームに当たると思います。
人気シリーズの初代という事で数多くの機種に移植もされており…私はガラケーで1話だけ無料の体験版をプレイしたことがあります。
3DSの123のカップリング移植も3話の途中で中断したきりだったなあ(遠い目)
作品外でのキャラクターの露出も多いので、やったことなくても成歩堂龍一だけは知ってるという人も多いのでは?
やってみた
実質チュートリアルである第1話はネタバレ全開で行きたいと思います。
開始直後、早速事件が発生。
初めの方はプロローグでプレイヤーだけには犯人が分かるようになっており、その上で裁判にて犯行を明らかにする感じ。
犯人を明らかにするのは警察側の仕事であって弁護士の仕事じゃないんでないの?と思われるかと思います。
私もそう思っておりました。
ただ、このゲームの司法制度は「疑わしきは罰せよ」の精神なようで…真犯人が見つからなければ一番可能性の高い被告人が有罪にされてしまうのです…。
ゲーム内では後々説明が入りますが、この世界では犯罪が増加し続けた結果、現実と同様のシステムでは犯罪を処理しきれなくなり、事件発生翌日から最長3日で無理やりにでも判決まで持っていくというトンデモシステムが導入されている模様。
ちなみにゲーム内で説明はなかった気がしますが、本作は2016年の話らしいですよ?
閑話休題。
会話シーンではキャラクターの立ち絵が大きく表示され、口パクやまばたきもしながら表情豊かに動いてくれるのが楽しい感じ。
法廷パート
会話もそこそこに早速開廷。
弁護士になって3か月、今回の法廷が初めてという成歩堂くんに配慮してチュートリアル的なことをしてくれます。
作中でそんなに難しい裁判用語は出てきませんが、弁護人やら被告人やら、知らないとお話にならない用語はここで教えてくれますね。やさしい。
最初の裁判は先輩弁護士である千尋さんが横にいてくれるので安心!
このように、質問はわざと間違えても楽しいですよ。
裁判の候図は説明書にも載ってますが、さすが簡略化されたシステムだけあってこれだけ把握していれば十分理解できます。
裁判では基本的に事件に関する証人が登場し、それに対し弁護士である成歩堂くんが尋問を行って、証言の中に隠された矛盾を明らかにしていくという流れ。
また、証言はLボタンで「ゆさぶる」事ができ、証言1ウィンドウ辺りにゆさぶり用の会話が用意されているという手の込みよう。
核心に迫る発言からどうでもいい発言まで、とりあえず全発言をゆさぶっておきたくなる魅力があります…!
…こうして作中でも「恐怖のツッコミ男」の異名を襲名することになるのでした。
という事で矛盾を見つけたらRボタンで証拠品を「つきつける」!
異議あり!!!!!!!!!!
…というように、アヤシイ証言を見つけたら「ゆさぶり」、矛盾を見つけたら証拠を「つきつける」。
矛盾を指摘された証人はそれを取り繕う証言を行うので、更に矛盾がボロボロ出てくる…。
1つの矛盾点を糸口に、事件の全貌が明らかになっていく様子は壮観でなんとも気持ちが良いですねえ!
最初は平静を装っていた証人も、ウソがバレると豹変。
取り乱す証人に対してとどめを刺し、無罪を勝ち取るのだ!
無 罪!
イエエエエエイ!
…法廷って無罪になると紙吹雪が舞うんだなあ…。
1話が終了すると次のエピソードが解放。
エピソードを開放しておけば、「はじめから」でいつでも各エピソードの初めから開始できます。
探偵パート
1話はチュートリアルという事で法廷パートのみでしたが、2話からは裁判の合間に探偵パートが挟まるように。
探偵パートではアドベンチャーゲームのように、場所を移動しながら画面上の気になるポイントを調べたり、その場所にいる人の話を聞いたり。
といっても取れるコマンドも往年のアドベンチャーゲームのように意味のないものが多いわけではないので、サクサク進める事ができるので安心。
調べることで新たな証拠品が手に入ったり。
これらの証拠を武器に法廷パートを戦うのだ!
会話では真面目な会話もあったり…。
ちょっとおバカな会話もあったり…作品全体として重苦しい雰囲気にはならない、安心して楽しめる空気感が流れております。
ちなみに「探偵パート→裁判パート」というのがスタンダードな流れですが、先述の通り法廷の期間は最長3日…。
つまり「探偵パート→裁判パート(中断)→探偵パート→裁判パート(決着)」のように、1つの裁判に対して何回か探偵パートを挟むケースもあります。
感想
作品全体に漂うコミカルな雰囲気
殺人事件を取り扱う裁判を題材としているので、重くなりがち…と思いきや、前述の通り全体的にコミカルな作風が大半を占めており、安心して楽しめるのが魅力。
もちろん悲しい事件で探索するのが憂鬱…という事もありません。
キャラクターが軒並み特徴が服を着て歩いているような連中で、こちらもとても魅力的です。
とはいえキメるところはバッチリキメる…「異議あり!」の決め台詞を叩きつけたり、燃えるシーンも多く、プレイ中は圧倒的にポジティブな印象が残るゲームという風に感じます。
とにかく気分良くプレイできる、そんなゲーム。
起承転結がしっかりと示されるストーリー
このゲームは全4話なわけですが、全体を通してそれぞれが「起・承・転・結」を見事に表していて、1つの作品として綺麗にまとまっています。
情報を漁ると、もともと続編の予定ありきで作っていたわけではないようなので、作品内で出てきた伏線は基本的に作品内で見事にすべて解決しています。
まあ、まだ2以降をプレイしていないので…更なる伏線が掘り起こされている可能性はありますが…。
少なくとも単品で消化不良という事はなく、この辺りは完全新規シリーズのいい所だなあと感じてます。
「そこまで解決してくれるの!?」というポイントまですべて語ってくれるので、プレイ後の読後感は非常に気持ちのいい作品でした。
まあ、そうはならんやろ展開が無いわけではないですが。
そのふっとび方含めて逆転裁判なのでしょうね。
全4話とそこまで長いストーリーではないものの、その中で弁護士の大切なことや法廷の罪深さなど、しっかりと掘り下げてくれるので、安っぽくないのも魅力ですね。
良好なインターフェース
UIが全体的に良好で、非常に完成されていると感じました。
自身は過去に3DSの移植版を途中までやったことがありましたが、本作とさして大きく変わったところは無く、この段階で完成されたインターフェースなんだろうなあと。
テキストも大きくて見やすく、やることも分かりやすいですね。
アドバンスのゲームなので、ゲームの作りがかなりモダンになってきた頃ではありますが、その中でもかなりプレイしやすく、ノーストレスでゲームが楽しめます。
やはりUIというのは特別なコンセプトが無い限り、シンプルでゲームの面白さを阻害しない程度の存在なのが素晴らしいのだと思い知らされます。
法廷バトルを楽しめるために構築された世界観
本来の裁判というのはかなり長丁場で、事件から数年経たないと解決しないというのもザラです。
そこでこのゲームは裁判というものをテンポよく体験するため、先述の通り独自の法廷システムが採用された世界観、という事になっています。
私自身このゲームをプレイする前は、「犯人を見つけなくてはいけない弁護士」「数日で終わる裁判」に対してご都合だなあと思っていました。
しかし独自の法制度が採用されている、実は現実に限りなく近いけどちょっと違う世界観としている…という事で、現実と切り離して世界観を楽しむことができたので、賢いやり方だなあと感じましたね。
現実に則すると制限も大きいし、間違うと指摘が飛んできそうで面倒ですからね…。
まとめ
何度か途中までプレイしつつ、何だかんだ最後までプレイする機会のなかった本作ですが、とうとう最後までプレイすることができました。
話や章で区切られているゲームにありがちですが、一件落着していったんやめてしまうと中々復帰できないのですよね。。。
今回は一気に駆け抜けました。
何度も言うように1つの作品として完成されていて、主要人物の過去などもしっかりと明かされる、プレイしていて気持ちのいい作品でした。
待った!くらえ!異議あり!などキャッチーなフレーズも手伝って、ノリノリで遊べます。
記憶を消してやり直したいゲームと聞いたこともありましたが、まさにその通り。
続編もそのうちやりたいですね。
評判にはムラのあるシリーズと認識していますが…酸いも甘いも体験していきたい気持ちでございます…!
さすが完成されたシステムだけあって移植も多く、Switchなどの最新ハードでも複数作品をまとめて遊ぶことができるので、今からやりたい人も安心!
では今回はここまでで閉廷ということで…!
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