タイトル | ニュージーランドストーリー |
ハード | PCエンジン |
発売日 | 1990/2/23 |
ジャンル | アクション |
発売元 | タイトー |
開発元 | アイシステム東京 |
ネタバレレベル:中盤の画像あり(ネタバレにはならないと思われる)
かわいいけどスッゴイメイズ!!
ゲームについて
1988年に稼働開始したタイトーのアーケードゲーム…のPCエンジン向け移植作です!
飛べない鳥・ニュージーランドの国鳥でもあるキーウィが主人公の、全体的にかわいい雰囲気が特徴のアクションゲームですね。
そう、かわいい。見た目は…。
今はそれなりに知名度のあるキーウィですが、この時代にキーウィを題材にして、尚且つこのデザイン…かなりセンスがいいのでは…?
ストーリーはこちら(取扱説明書より)↓
アーケード版はゲーム開始前に、これまたかわいいストーリーデモがあるっぽいですが、PCエンジン版では省かれているのが悲しいところ。。。
やってみた
ひたすらかわいいデザイン
まずパッケージや説明書の時点でかわいいがいっぱいなうえ、ニュージーランドストーリーというタイトルもどことなく牧歌的な雰囲気を感じさせてくれます。
ゲーム内でもそれを裏切らず、キャラクターはもちろん背景ふくめてほんわかとした世界観を作り上げています(そんな中殺伐と敵を撃ち倒していくわけですが)
また、キャラのアニメーションも豊富に用意されていて、丁寧にそして見ていて飽きない作りになっているなあという印象ですねえ。
まあ作品のテーマは密漁なのでそこそこ黒いんだけどね!
シンプルかつ択の多いアクション
アクションパートは大きく「地上・空中・水中」に分けられます。
地上ではIボタンでジャンプ、IIボタンで射撃というスタンダードな操作。
空中制御はあまり利かず、やや癖のある操作。でもジャンプ自体の調整はそんなに難しくないくらい。
射撃は弾数無限でかなり連射ができるので、連射コンが輝きそう。
というように操作自体は非常にシンプルなのですが、地上と空中の切り替えと敵の倒し方がこのゲームのキモといってもいいところ。
このゲームは一部を除いて敵に当たってもミスにはならず、敵が射出した球に当たるとミスになるという形式を採用しています。
敵は普通に撃って倒すほか、風船に乗った敵の場合は上から乗ることで、敵を倒しつつ風船を奪うことができるのです。
敵から風船を奪う、或いは敵を倒して無人になった風船に乗ると、空中モードに切り替わります。
これによって、敵を倒す場合も以下のように選択肢が生まれるので、シンプルなアクションで状況に合わせて多彩な選択肢を取ることができるようになり、やりがいのあるアクションだと感じさせてくれます。
風船を撃つ→風船ごと消滅
敵だけ撃つ→風船は残る
風船に乗る→奪えて敵も倒せる
風船にも性能や大きさがあり、タテの大きさ、ヨコの大きさ、速度など、この後の地形に合わせて使用する風船を考える必要があります。
これを聞くとすごく難しそうに見えますよね。
かわいくない難易度
まずかわいい見た目に釣られてゲームを進めていくと、少しずつ感じ始めます。
「あれ、このゲーム難しいんじゃない?」と…。
そして気が付いたころには延々とゲームオーバーを繰り返すことになる…。
まずこのゲームは4ラウンド×4ステージの全16ステージで構成されています。
アーケード版からはステージが削られているみたいですね。
で、ゲーム全体を通したうえでの所感ですが、各面の難易度(主観)がこちら。
ラウンド1→かんたん
ラウンド2→むずかしい
ラウンド3→そこそこむずかしい
ラウンド4→すごいむずかしい
…難易度が極端!!!
ラウンド1をプレイしているうちは「なんだ、言われているほど難しくないなあ」と思っていても、ラウンド2に入った途端叩き潰される…というのは結構インパクトがあります。
ラウンド1がチュートリアルみたいなゲームデザインなのかもしれませんね。
ただ先ほど書いた通り、理不尽に難しいわけではないのです。
パターン構築の楽しさを教えてくれるゲーム
私がパターン構築の楽しさを知ったゲームはPCエンジン版「R-TYPE」でした。
…このゲームにはそれと同じ匂いを感じます。
難易度が高いというのは前述のとおりですが…パターンを構築することで成功率を飛躍的に高めることが可能!
というのもキャッチコピーの「かわいいけどスッゴイメイズ!!」の通り、迷路のようなステージも多くて、覚えゲーとしての側面があるのはもとより、敵の出現位置・ドロップアイテムのローテーションなど、パターン化できる要素がたくさんあるのです…!
そしてパターン構築した時のプレイングの美しさは、素晴らしい快感を生み出してくれること間違いナシ!
難易度の項で敵に対して取れる選択肢が多いという話はしましたが、それに合わせるように大量の敵が出現する作り…なので、一筋縄ではいかない骨太アクションとなっております。
そうそう、ステージを選択して遊ぶことはできませんが、特定のポイントを撃ち続けることでワープ扉が出現するので、先のステージも練習できるといえばできますね。
アーケード版からの移植度は…必要最低限?
当時の移植としては今回のPCエンジン版のほかメガドライブ版があるようですが、PCE版は要素を削ったうえでの忠実移植…MD版はほぼステージが一新されているようです。
スペックが違うので何とも言えませんが、MD版はタイトー直々に開発しているようで、グラフィックやSEなどの移植度も高そうです。
PCE版はピコピコですからね。
アーケード版と比較すると「ミニマップなどUIの削除・エクステンド含むアイテムの削除・ステージの削除」など失ったものは大きいように感じますが、単体として違和感のあるものではなく、十分原作の雰囲気とゲーム性が楽しめるものになっているのかな?とは感じます。
今遊ぶならSwitch向けにアーケードアーカイブスシリーズとして移植されているようなので、こちらがおススメなのかしら?
まとめ
と、いう事でPCエンジン版ニュージーランドストーリーでした。
このゲームを総括するのであれば「軽い気持ちで手を出してはいけない」これに尽きると思います。
かわいらしい見た目についうっかり手を出してしまいそうになりますが(この言い方如何わしいな…)、遊ぼうと思えば深く深く潜っていける沼ですし、潜る覚悟が無いとクリアできないんじゃないかなって…。
ただ往年のアーケードゲームらしい、骨太アクションがやりたいという人には大いにおススメできる作品です。
ボリューム的にも遊びやすい規模なので、雰囲気も相まって、そんなゲームに挑戦してみたいという初心者の方にも応えられるのではないかと。
しかし君たち見れば見るほどひよこにしか…キーウィはかわいいねえ…。
シーユーアゲイン…!
コメント