【FC】ドラゴンクエストIV 導かれし者たち【レトロゲーム探訪記】

ゲーム感想ゲーム日誌レトロゲーム探訪記
タイトルドラゴンクエストIV
導かれし者たち
ハードファミリーコンピュータ
発売日1990/2/11
ジャンルロールプレイング
発売元エニックス
開発元チュンソフト
ネタバレレベル:中盤以降の画像あり(物語上重要ではないと思われる)

ゲームについて

ドラクエ4作目、ファミコン最終作となる「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち」です。
年末にはスーパーファミコンの発売が控えているという時期。
ファミコン末期という事もあり演出面が全作よりも大きく強化!

私的にはプレイしたことが全くないわけではなく、DS版のリメイクを途中まで…具体的に言うと4章の途中までプレイしていた記憶が…。
どこかで詰んでやめた記憶があるのですが、4章で詰む場所ってどこだろ?最後?
プレイをやめて久しい頃、ふと思い立って再度起動してみると…そこには父親の名前で6章までクリア済みのデータが…!
パーティメンバーでネタバレが…!
という思い出深いゲームでもあります(白目)
今回はファミコン版なので6章はないのですが。

やってみた

章仕立てで交差する物語、ドラマ性が強化

冒険の書を作成し、勇者の名前を決めてゲームスタート…というところは前作までと同じですが、実際に主人公を操作できるようになるのはしばらく先のお話。
まずは勇者パーティとなる導かれし者たち7人のお話をこなすところから。

さて、「わん」「つう」「さん」と来て、お前の名前は…「よん」だよ!!(捻りなし)

章が進んでいくと、以前の主人公の話が聞けたり…直接話すことができちゃったり。
それぞれがそれぞれの章で影響を残し、後の章でそれが垣間見れたり回収される様はとても気持ちのいいもの。

そして5章からはいよいよ勇者の物語。
道中で仲間たちを回収していき、いよいよ各章の主人公がパーティに集います。

前作は育成を楽しむゲームだったのに対し、今作はこのようにドラマ性といったところが重視されている模様。
良くも悪くもイマドキになったというか、昨今のRPGに求められているシナリオ偏重のはじまりだったのかしら。
反面、3を経験しているとキャラクターも固定で、育成の自由度が失われて少し窮屈に感じる部分はあったので、当時もこの梶切には賛否あったのではなかろうか?そうでもないかな?どうだろ?

ドラマ性が強化されたといっても近年のゲームのようにメインシナリオ上ですべてを語るのではなく、断片的な情報をプレイヤーに与えて推察させたり、辻褄が合っていく作りをしているのでやらされている感も少ない印象です。
この辺りは非常に私的に好みな作りですねえ。単なるノベルじゃなくてシナリオパズルがやりてえんだ…難解過ぎない程度の…(我儘)

余談としてこの章システム、1~5章でゲームの序盤を5周やらされるようなものなので、展開が分かっていると少しダレる…ダレない?
熟知している人なら5章への下準備を仕込むのが楽しそう?
いかんせん私はDS版で4章までの展開を概ね知っている(ただし5章の知識はないので下準備はできない)のでそう感じてしまうところはあったかも。

活き活きとしたNPCの挙動

第1章冒頭、主人公のライアンが城から出る際の扉が開くアニメーションで「今までとは違うぜ!」という期待感を煽っていく。魅せ方がうまい!(でもそのうち「早く開けや」になる)

NPCの挙動もパターンが豊富になり、店の前に立たないと奥に引っ込んでいる店主や沢山の観衆、通行人など、住人たちの生活がより感じられるようになりましたね。
存分にロールプレイをさせてくれます。

しかしよく面白おかしいパターンを考え付くなあと。ロザリーヒルの店とか常人には考え付かないと思うのだけど。。

納得感のあるダンジョン構造

このゲーム、全体的に親切です。
というのも3までのダンジョンって階段の位置関係が各フロアで一致していなかったり(位置だけに)、ループ構造や落とし穴が多くて彷徨いやすかったんですよね。

本作は各階層の位置関係が概ねしっかりするようになり、ダンジョンマップ無しでも迷うことが少なくなりました。
あと全体的に意地悪な配置が少なくなっていると思う。

現代人が攻略サイト無しでプレイできるのはここからなんじゃないか?と思うくらい全作までとは明確に差がありますね。

あとは「たからのちず」を使う事で遂にゲーム内でGPS機能付きの世界地図が見られるようになりました。
これで説明書の世界地図とにらめっこする必要もなくなりましたねえ!

AI戦闘

さて、ドラクエ4といえば色々と主にクリフトがネタにされがちなのがAIによる戦闘ですね。
このゲーム、ファミコン版の場合5章では勇者しか直接的なコマンド選択ができなくなっています。
勇者以外は大まかな作戦を決めておくことで、何となくいい感じに行動してくれるというシステムです。

今回ファミコン版をプレイするにあたってこの点がとても不安だったのですが、やってみると案外問題なく遊べるなあという印象でした。
世間的にネタが先行している、或いは当時の研究不足な頃の思い出が印象を強く残しているのかな?

確かにこのシステムはメリットとデメリットが表裏一体、リメイクのように命令させることもできるのがいい落としどころ…とも思いますが、これによって様々なイベントが起こり、キャラクターの個性が際立つことになるのかなあと。

まず、メリットとしては基本的に勇者のコマンドだけを選択していればいいので楽です。
もちろん面白行動(致命的)をしてしまうのはご愛嬌なのですが、回復はいい感じに行ってくれることが多いですし、件のザキ/ザラキも雑魚散らしとしては普通に活躍してくれちゃったり。
作戦や持ち物の調整である程度コントロールできたりするみたいなので、この点は非常に大きいなあと感じますねえ。

色々と情報を見ていると、敵の学習の仕様はもうちょっとなんとか…と思いますが、まあファミコンなので必要十分かな?

デメリットとして一番気になったのは、補助呪文やアイテムなど、勇者が使わないと死にコマンドになってしまうケースが多い事。
メガザルやときのすななど、勝手に使われると困るものは多いのですが、バイキルトやスクルトなど有用な呪文が条件によって使ったり使わなかったりするのがちょっと勿体ないな~。
逆に普段自分では使わないような呪文が見られるのは利点かもしれませんね。(ザキ/ザラキとか自分ではそんなに撃たないし…)

個性が光る仲間たち

本作、とにかく仲間が濃い…!とても濃い…!
今までは何となく少年少女の物語という印象があった勇者パーティに、老若男女問わないメンバーが加入することでキャラクターの個性が際立つようになり、先述のAI戦闘も相まってキャラクター同士の絡みが浮かび上がってくるのです。
4コマ劇場がこの時代にはじまり、人気になったのもさもありなんといった感じです。

私は4コマ劇場で人気を博した衛藤ヒロユキ先生の魔法陣グルグルの大ファンですので、本作の「少年少女+オヤジ」というようなパーティは非常に重なるものがあり、ロールプレイが止まりませんでしたねえ!
やっぱりこれが原点なんだなあとちょっと感慨深くなったり。

また、ゲーム内でもパーティメンバーを絡ませたイベントがいくつか存在し、口数は多くないもののやり取りに想像の余地があるのが大変楽しいですね。
PS版とDS版ではメンバーと話せるんですって…?や、やりたい…!

まとめ

…と言った感じで今回も満喫させてもらいましたが、本当にドラクエは毎作品テーマを持って進化させてくる感じがしますね。
ドラマ性が強化され、かと言ってそちらに傾倒し過ぎずのバランスは本当に素晴らしいと思います。

道中のヒントも分かりやすく、非常に親切な作りなのでとても遊びやすい!
レトロゲームにありがちな、プレイ時間水増しのためにトライアンドエラーを強いる、みたいな作りは本作では一切感じなくなってますね。
当時の訓練されたプレイヤーは逆に物足りなくなってたのかしら…。

ドラクエ的には本作が1つの転換点になっていったのかな?と感じさせる1本でした。

いよいよ次からはドラクエもスーパーファミコン…近いうちにやりたいなあと考えております。
サヨナラ~サヨナラ~。

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