ワンダースワンカラーIPS液晶化

ハードウェア・カートリッジ
ハードウェア・カートリッジ雑記

概要

バンダイが1999年に発売したゲーム機、「ワンダースワン」をご存じでしょうか。
まあ、このページに来るような人は私よりよっぽど詳しいと思うんですけど…。

それをカラー化したものとして翌2000年に「ワンダースワンカラー(以下カラー)」として発売されたものが今回のターゲットです。
ゲームボーイカラーのように後方互換性があるので白黒ワンダースワンのゲームも遊べます。

後に液晶やらを改善した「スワンクリスタル(以下クリスタル)」が発売されていますが、特にクリスタル向けの専用ソフトなどはなく、ワンダースワンシリーズ向けのソフトはカラーがあれば全てのソフトが動作します。
アドバンスとSPのような関係と考えて差し支えないと思います。

今回付け替えたのとは別の本体ですが、元の液晶を上に載せておきます。
わざわざカラーの液晶改善版としてクリスタルを出している事から察せる通り、カラー(おそらく非カラーも)の液晶はゲームボーイとは比較にならないほど見辛いです。
バックライトやフロントライトの類は当然なく、画面が暗いのに加え、残像が激しいものになってます。

ただ「リヴィエラ」など一部のソフトではこの残像を利用して半透明を滑らかに見せているような印象を受けたので、各社残像と付き合いながら開発をしていたのかも。

なので中古で買うのであれば当然クリスタルがベストなのですが、撤退前の最終モデルという事もあり出荷数が少ないのか中古価格が高騰しております。
カラーでも箱付きが1万円超えるくらいの価格なのですが、クリスタルは更に上を行き、本体のみで2万円、箱付きなら3万円手前というあまりに手を出し辛い価格。

それならカラーを買ってIPS液晶に改造した方が良いよね??
という事で今回はカラー本体とIPS液晶改造キットを使って改造を行っていきたいと思います。

購入品

ワンダースワンシリーズそれぞれでキットが違うので注意。
あとは改造にはんだ付けが必要なので、持ってない人ははんだとはんだごてが必要です。

いざ改造

キットの内容物はIPS液晶、基板、ガラス液晶カバー、分解に必要なドライバーやピンセットなど。
作業に必要なものははんだ系以外は一通り付属している様子。
液晶もシェルを削る必要が無い大きさなので安心です。

分解

まずはシェルを分解。
ねじ穴はT7らしいですが付属のドライバーでOK。

本体裏側が外れたら、基板についているフレキシブルケーブルをパチっと外す。
接続部の黒い部分をケーブル側に押し上げてロックを外すのですよ。

ケーブルが外れると、そのまま基板丸ごと外せちゃいます。

ボタンを外して、更に古い液晶と液晶カバーも外しましょう。
本体の両端を持ち、向かってX軸のイメージでねじねじすると外れやすいです。
特に温めたりとかはせずとも大丈夫。
液晶カバーの方はちょっと頑固で、内側からちょっと強めに押さないとダメでしたね。

はんだ付け

どうやら電源を拾ってくる必要があるようで、画像の赤丸部分にはんだで配線します。
もう片方はキットに付属の基板へ。

ABボタン側はこんな感じで穴を潜らせるといいっぽい。

IPS液晶取り付け

いよいよ液晶の取り付けでございます。
サイズが本当にぴったりなのでズレる心配はあまりなさそう。

実際に取り付けるために両面テープはりはり。
以前改造したGBAはここでちょっとフチが画面内側にめり込んでクソダサになったので慎重に…。

バシーン!!!
…きっちり貼れたら絶縁シールもしっかり貼っておきます。
画像だと既にボタン類がハマってますがまだ入れなくていいです。

で、画面の黒いフレキシブルケーブルを先ほどはんだで配線した基板に接続しましょう。

キットには白いフレキシブルケーブルも入っているので、こちらは表裏に注意しながら上の方の端子に接続…の前に明るさと色調整用のシールをよさげなところに貼り付けましょう(下の画像参照)
こちらを先にやらないと取り付けが面倒になります(1敗)
くっつけた所にタッチすると切り替わるようになるのでお好みのところに。

自分はやってなかったですがここで画面側に両面テープで基盤をくっつけた方がケーブルに優しそう。

この上から本体の基板を被せるわけですが、本体側の方にも絶縁シールを。
基板に元々スポンジが貼ってありますが、このスペースにIPS液晶の基板が入るので取っ払っていいみたい。

満を持して本体側の基板を被せます。
先ほど接続した白いフレキシブルケーブルを折り返しつつ、オリジナルの液晶が接続されていた端子にIN。
どうせシェルに圧迫されるのでバシバシ折り曲げて大丈夫なはず。。。

背面、装・着!!

起動!!!(キュイーン
き、綺麗だぁ…。

最後に液晶カバーを接続して完成です!!!
埃が入らないようにしましょうね。
キットに付属していたものがこれしか無いので「Color」のロゴがピンクから青になっちゃいましたね。
しかし今回はプラスチックではなくガラスなので傷も付きにくくなるはず…!

綺麗さを見てみよう

こちらは初代ワンダースワン向けの白黒ソフト「カードキャプターさくら さくらとふしぎなクロウカード」
オリジナルの液晶だとスクロールしてる「スタートボタンをおしてね。」がめちゃくちゃ残像出てたんですが、クッキリ!

比較用に記事冒頭の画像をもう一度。

そしてカラー向けタイトル「Riviera ~約束の地リヴィエラ~」
鮮やか!!

発色が良すぎて本来の実機の色味じゃなくなってる…のはその通りです。
レトロゲームをブラウン管で遊ぶのと液晶で遊ぶのとで見え方が違うようなものですね。

まとめ

ということで液晶の換装完了!!
今回の方法で画面の綺麗さは文句なしです。
ただやはりシェルによって配線が圧迫されているように見えるのは気になるので、本当は内部を少し削って配線の通り道を作ってあげた方が良いのかな?と思ったり。

GBAの時はゲームキューブではなくちゃんとした綺麗な画面でコロコロカービィをやりたい!というモチベで改造しましたが、ワンダースワンも色々遊んでいきたいですね。
地味にワンダースワンでしか遊べないゲームって意外とありますよね。
リメイクでもSa・GaとかFFとか…。

液晶の換装は綺麗になった時の感動が大きいので、やっていて楽しいですね!比較的簡単だし。
また機会があればやりたいなあ。

ではでは。

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