タイトル | どらごんEGG! |
ハード | PCエンジン |
発売日 | 1991/9/27 |
ジャンル | アクション |
発売元 | メサイヤ |
開発元 | テンキー |
ネタバレレベル:一通りの要素あり
ゲームについて
後に超兄貴で一世を風靡することになるメサイヤがおくる、PCエンジンオリジナルのアクションゲーム「どらごんEGG!」です。
その名の通りドラゴンを主軸としたアクションゲームで、ストーリーも割としっかり書いてあり…ゲーム中でもオープニングとしてしっかりビジュアルシーンが用意されてます。
さすがPCエンジン。
主人公は竜使いの女の子「エラン」。
最後の生き残りである「ドラゴ(タマゴ)」を連れて旅に出ます…。
改めて読むと「広い世界を見てこい」とは言われているけど「倒してこい」とは言われてないような…。
「倒してしまっても構わんのだろう?」的な感じなのかしら。
ゲームシステムはごらんの通り、初めはタマゴの状態のドラゴを成長させていき、言ってしまえば自機を強化して進んでいくタイプのアクションゲームになります。
全体的に可愛らしい絵柄で、ドラゴも愛嬌があってよい雰囲気です。
やってみた
オープニング
電源を入れるとメサイヤロゴの後、オープニングに突入します。
しっかりとしたビジュアルと、擦れながらスクロールするテキストが凝っていてすごいと思いました(小並感)
少女はタマゴを背負って旅に出る…!
ちなみにこちらのビジュアルシーンですが、現在もポケモンのデザインなどで有名なありがひとしさんが担当していたとのことです(ご本人のnote)
はえ~すっごい…。
成長とアクション
さて、いよいよゲーム開始です。
初めはドラゴが完全にタマゴの状態なので…持ってぶん殴ります。
ええ…。
最後の生き残りの貴重なタマゴなんですが…自分の判断でやっているのか…送り出した爺が吹き込んだのか知りませんが、なかなか肝が据わってますぜ。
敵を倒すと金貨が出たり…。
ドラゴを成長させるアイテムが出たりします。
これを取ると左上のマス目が埋まっていき、ドラゴンマークまで到達すると1段階成長する…という仕組み。
初めは近接攻撃しかできなかったドラゴも、3段階目からは火球を飛ばせるように。
攻撃は成長度合いによって変化するほか、集めた金貨を使ってショップでパワーアップさせることが可能。
さらにアクション性能も変化しており、最終形態である4段階目では結構な大ジャンプと若干浮くことがが可能になっております。
操作性は割と良好で、空中制御も効くのでジャンプと移動に関してはストレスは特にないです。
操作性に関しては…。
攻撃性能が最大になると、3WAYの火球がホーミングのような動きでグニャグニャと…しかも壁抜けで飛んでいくので、かなりの弾幕を貼ることができるように。
こうなるともはや攻撃しているだけで敵が溶ける溶ける!
が、ダメージを受けると退化し…更に体力がなくなったり落下したりしてミスをすると、初期状態のタマゴに戻ってしまう…。
シューティングゲームかな?
ボス戦で死ぬと、パワーアップを考慮して少し手前に戻してくれるという事もなく…こうなると初めからやり直した方がいいような…。
ステージ
各ステージ前にはマップが挿入されます。
特に前のステージに戻れるでもなく、一方通行で自動で移動するタイプのワールドマップ。
進行に合わせて背景がガラッと変化してくれたり、各ステージ固有の敵が配置されていたりと、しっかり作ってある様子。
敵の動きは分かりやすくパターンですけどね。
たま~にショップが設置してあるので、そこで集めた金貨でアイテムの購入ができます。
ドクロは画面内の敵を全滅させるボム的なアイテムらしい…(クリアするまで気付かなかった…)
いくつかのエリアを経てボス戦へ。
各ボスが完全にユニークなアクションをしてくるうえ、攻略法はしっかり確立できる難易度なので、ちゃんと攻略して倒している感が出ているのがとても良いです。
まあ後半はドラゴが成長しきっていればなんか撃ってるだけで勝手に死ぬんですけどね!
感想
綺麗なビジュアル
オープニングやステージ背景が良いのはごらんの通りですが、幕間の演出も結構しっかりしています。
クリアしたステージはマップ上から焼け落ち、次へ進んでいく…。
最終的にマップすべてが燃やし尽くされて終わり…という一見ドラゴに蹂躙された(間違ってはいない)ような表現ですが、移動演出としてはちょっと手が込んでますよね。
スタッフロールもフィルムが流れるオシャレ演出で、ビジュアルに関しては最後まで手が抜かれておらず、作品としての完成度がしっかりして見えるのはこのゲームの大きな魅力だと思います。
まあプロローグがしっかりしている割にエピローグが全くなかったりするので、「影も形もないものは本当にないが、存在する部分はしっかり作ってある」といったところでしょうか。
良好な操作性・よく分からない当たり判定
先述の通り、操作性は良好です。
昔のアクションゲームってちょっと触った瞬間に「あっこれはヤバい操作性だ」ってなるのも多いですが、このゲームは安心する手触りをしてます。
一方で当たり判定がよく分からないのが残念なところ。
ドラゴは成長するとそこそこ大きくなるので、クソ真面目に判定を取られても困るのですが。
なんというか見た目より小さいというか…翼含めた中央に寄っているのか、ちょっと後ろ側に広いように感じるというか…。
とにかく「当たってるように見えて実は当たっていない」「なんか当たってた」という事が頻発するので多少ストレスでした。
ちなみに上の画像は当たっておりません。
あとアイテムに対する当たり判定も小さいうえに、判定が地面から浮いているのでうまく取れない…。
なんかジャンプしたら取れた。
あとはダメージ床の判定がちょっとシビアというか見た目の感覚とズレがあるというか。
こんな感じの場面、沼と地面が同じ高さなので…ギリギリでジャンプしようとするとダメージを受けてしまいます。
落ちなければいいようにしていただけると…嬉しいんですがね?
復活難易度
ドラゴを成長させ、最終的に無双状態になる…というゲームバランスは気持ちがいいので大変好みなのですが…。
成長手段が有限な敵からのドロップしかなく、ドロップも確率なので、ステージ内でどれくらい成長できるかはある程度制限されてしまいます。
一度ミスをするとタマゴ状態に戻ってしまうため、特に後半ステージだとそこからの復帰は絶望的…。
自機を強化するゲームで後半の復活が難しいのはR-TYPEで学んだ私ですが…タマゴ状態があまりに弱すぎるのでお話にならないのですこのゲームは。
ボリュームがあるゲームではないのも手伝い、ミスしたらもう最初からでいいかな…というストイックなゲーム性となっておりますね。
分かりやすいステージコンセプト
ワールドマップを見ると、山だったり崖だったり滝だったり…各ステージもその場所に則ったビジュアルになっているので、冒険の流れが理解しやすいし入り込みやすいです。
ステージの中でもエリアが分かれており、外→建物突入など場面転換がしっかり示されててイイネ。
バリエーションも、基本的なアクションが学べるステージ1、迷路のようになっているステージ3、強制スクロールのステージ4…などといった感じで、同じことの繰り返しといったことはありませんね。
ただステージ1からステージ3まではそれぞれが2~3エリアに分かれていてそこそこの広さがあるのに対し、ステージ4~6は1エリアのみでボス戦と、なぜかどんどん尻すぼみになっていく…力尽きたのかな…?
難易度もステージ3がピークで、その後は落ち着いているイメージ。
ドラゴの成長具合もそうなんですが、それ抜きにしてもステージ3が一番難しいと思うよ!
ざっくりな難易度変更機能
このゲーム、実はオプションから難易度選択が可能なのですが…体感的には敵が固くなってパワーアップアイテムが出にくくなっただけのような…そんな調整。
ドラゴの成長が遅くなるので繊細な操作が求められますが、敵が固くなってもやることは同じなので…やりこみ派の人だけがやればいいのかなという印象。
ただイージーはミスしてもドラゴの成長段階が元に戻らなくなっているので大変有用。
ノーマルが難しい人はこちらがおススメですね!
まとめ
綺麗なビジュアル、丁寧に作られている世界観など、短いながらもしっかりまとまったゲームだと感じました。
ドラゴが成長すれば無双できる…という印象が強いですが、初見殺し的なトラップも多いので何周かすればしっかりと攻略できるというくらいのほどほどな難易度だと思います。
良くも悪くもそれができる短さだしね…!
たぶん慣れれば初心者でも30分あれば1周できる気がします。
繰り返している通りしっかり作ってあるところはしっかりなので、重すぎないアクションを求めている人にはお勧めできるゲームかもしれませんね。
ではでは…!
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